一級建築士試験(製図試験)における独学の可否について

結論:資格学校へ行くべき

学科試験を独学で通過した方についても製図試験は資格学校へ通うべきです。

かなり努力すれば独学も可能かもしれませんが、高額な料金を差し引いても、合格への最短ルートを歩むには受講を強く推奨します。

以下に自身が感じたメリットを大きい順に示します。

メリット1:ほか受講生との比較

最も大きなメリットは、ほか受験生と図面の比較を行うことで自身の理解不足に気がつけると、自身の立ち位置が分かるです。

ほか資格学校も同様と思われますが、9月ごろから各課題の終了後にグループで交換を行なって添削を行うようになります。

交換添削では過年度生の上手なゾーニングを参考にするのはもちろんですが、同じ初学者の図面において一発アウト要素や、ゾーニングの不備を見つけて指摘をすることが非常に勉強になります。私も同じ受講生からの指摘がとても参考になりました。

また、他受講生との模試比較を行うことで自身の勉強進捗が分かります。製図試験は本番も同様ですが、各課題の難易度やポイントが大きく異なるため、基本的に相対評価です。

日建学院では各校舎ごとの順位に合わせて全国の得点分布も分かります。

自身が苦戦した課題において周りがすんなり設計を完成させたのであれば、その課題のポイントにおいて、自身の能力が不足していることなので、勉強の重点項目を変えていく必要があります

メリット2:本番を想定した作図

次に大きなメリットは、問題を本番同様の雰囲気の中で解くことができるという点です。

資格学校の製図課題は、試験本番と同様に決められた時間内で解きます。

もし本番において作図が完成しなければ問答無用で一発アウトです。

そのため、製図課題を解く際にも何はともあれ時間内に作図を完成させるにはどうすべきかということに全集中を注ぎます。

予め自身で想定したタイムスケジュールを課題に向き合う中で臨機応変に修正して解く能力を身に付けることが大切です。

私はゾーニングの難易度が難しいと判断した時には、内壁を全てフリーハンドに変えて作図を30分短縮、記述を各1文にして30分短縮、などして時間管理をしていました。

経験上も家でダラダラと解くより、ほか受講生のエスキス用紙から作図用紙に切り替わる音を聞きながら焦って作図する勉強の方が遥かに価値ある勉強になりました。

メリット3:スケジュール管理

3番目のメリットはスケジュール管理をしてもらえる点です。

学科試験終了後の約2ヶ月半という短い期間で製図試験合格の能力を身に付けるには適切にスケジュール管理をする必要があります。資格学校のカリキュラムはやはりノウハウの積み上げあるため、出された課題を受動的にこなしていくだけでも、適切に合格の力を身につけることができます。

私は学生の頃から授業のサボり癖があるのですが、教育訓練給付金を受給するために必死で課題をこなして、身体に鞭打って学校に通っておりました。

メリット4:講師による添削

最後に4番目のメリットは添削をしてもらえる点です。

資格学校をおすすめする人が一番に上げるメリットかもしれませんが、この点は資格学校の講師の能力に大きく影響を受けるため、私はあまり大きなメリットには感じませんでした。

結局、製図試験という明確に答えがあるものではないため、講師陣も図面における正誤のアドバイスついて判断に迷っている印象でした。

私は、講師からは字の汚さや壁のラインの真っ直ぐさなど印象という曖昧な指摘ばかりされて、肝心な一発アウトのミスはほか受講生から指摘されるということもあったため、正直少し疑心する部分もありました。

一人の講師からの意見を鵜呑みにせず複数の講師に対して意見を求めるようにして、誰が見ても望ましいと判断される基準を自身の中で確立していくことが大切です

まとめ

資格学校は高額であるため、可能であれば独学でいきたいと思う方もいるかもしれませんが、私が通ってみた感想では十分に費用に対する価値はありました。

会社員として通常業務を行いながら、最短ルートで合格をしたいと思う方は通学をおすすめします。

私は日建学院に通いましたので、日建学院のカリキュラムや雰囲気について次の記事で紹介します。

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